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平野哲郎―講義

裁判員制度・国民の司法参加について

2011年度前期法学部1年生対象科目「法と裁判」の授業の受講生に,裁判員制度についてアンケートをとりました。
質問は以下の8問です。
質問1 あなたは日本の裁判にどのようなイメージを持っていますか(複数回答可)。
質問2 あなたは裁判員制度に賛成ですか、反対ですか?
質問3 あなたは裁判員として裁判に参加したいですか?
質問4 質問3で「絶対にしたくない」又は「できればしたくない」と答えた理由を次の中から1つ選んで○をして下さい。
質問5 質問3で「してもよい」又は「是非したい」と答えた理由を次の中から1つ選んで○をして下さい。
質問6 仮にあなたが裁判員に選ばれたら,責任ある評議を行い,適正に判断できると思いますか?
質問7 裁判員制度はうまく機能していると思いますか?
質問8 裁判員制度を実施する上で必要だと思われることは何でしょうか(複数回答可)     。
果たして,学生諸君はどのように答えてくれたでしょうか。
2011年度裁判員制度アンケート結果
2011年度「その他の意見」欄

裁判員についての講義を受け,裁判員のテレビドラマを見て,自分たちでも別なドラマの審理部分を見て,討論し,考え,意見を発表した後では,裁判員制度への肯定的な評価が増えていることが比較できます。

2011年度裁判員制度アンケート結果2回目

参考までに裁判員制度実施前の2005年の授業で行った同様のアンケートの結果も掲げておきます(裁判員制度は2004年5月に法律成立,2009年5月に実施)。
裁判員の実施を経て,6年間で裁判員制度に賛成の意見,参加したいという意見が増えていることが分かります。

2005年度裁判員制度アンケート結果
2005年度「その他の意見」欄

また,2005年度には陪審なども含めた国民の司法参加について自由に書いてもらいました。なるほど,と思う意見も結構あります。

2005年度国民の司法参加についてのアンケート結果

裁判員制度の授業や講演で使っているレジメは以下のようなものです。
裁判所や法務省による裁判員制度の公的な広報では,制度の内容は詳しく紹介されていても経緯や目的の紹介は少なく,問題点については指摘されていません。
制度を考える素材という意味で問題点をまとめたレジメも掲示します。ただし,私自身は現在のところ裁判員制度はうまく機能していると評価しています。

裁判員制度の経緯・目的
裁判員制度の概要
裁判員制度の問題点